アグリビジネス創出フェア2004
2004.10.15ステージB
B-21
11:45〜12:00
微生物インベントリーシステムを用いた有用微生物の利用技術の開発

所属 (独)農業環境技術研究所
発表者 對馬 誠也
【キーワード】
作物常在微生物情報/生物防除/環境浄化

【内容】

 農業環境に生息する微生物情報を集積して活用することを目的として、微生物インベントリーを構築した。
このインベントリーでは農業環境技術研究所で所蔵している微生物標本の情報や、2,4D-分解菌文献情報などをWeb上で公開している。さらに、技術開発のための微生物情報として、各種健全植物(イネ、コムギ、オオムギ、トマト、イチゴなど)から分離した菌株(現在、約10,000株)情報を菌株毎にデータベース化している。
分離時期、分離源などの他に、一部の菌株に関しては、化学物質の分解能や、病原菌に対する拮抗能、さらに16S rDNAの塩基配列とそれから推定される属名等の情報が含まれ、それらの情報の検索や系統解析等を簡単に行える。この研究から、植物等により微生物数やフローラが異なること、トマト分解菌にはトマトが生産するアルカロイドの一種のトマチンに対して耐性能をもつ細菌が多いこと、さらにムギにはムギ類赤かび病菌が生産する赤かび毒(デオキシニバレノール)分解菌が生息していることなどが明らかになった。
本システムを用いることにより、植物病害の生物的な防除や環境の浄化などに有用な微生物の探索と利用を効率的に行うことが可能であることから、本システムを活用した共同研究を提案するものである。
特許等知的財産関連の状況 申請検討中
研究開発の段階 基礎研究
その他アピール点 生物防除、環境浄化のための技術開発を共同で取り組んでくれる人を探している。
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