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11:15〜11:30 |
DNAナノFISH法の開発
所属 | : |
(独)農業・生物系特定産業技術研究機構 |
発表者 | : |
(独)食品総合研究所 計測工学研究室 杉山 滋 |
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【キーワード】
DNA/遺伝子/原子間力顕微鏡(AFM)/近接場光学
【内容】 [研究の目的] 従来のFISH(fluorescence in situ hybridization)法では、蛍光標識した遺伝子の位置を光学顕微鏡で測定するため、光学顕微鏡レベルを越えた測定は不可能であった。そこで本研究では、光学限界を超えて高分解能で高感度かつ効率的に遺伝子の位置情報を計測するため、走査型光プローブ原子間力顕微鏡(SNOM/AFM, Scanning near-field optical/atomic force microscope)を使った新たな方法(DNAナノFISH法)を開発することを目的とした。
[主要な成果] DNA分子の特定塩基配列(5nm相当)を特異的に標識し、高効率で精製・回収することに成功した。また、疎水性ポリマーを薄膜状に塗布した基板や分子レベルの平滑性を保った疎水化雲母基板上に、簡便な方法でDNAを直線状に伸長・固定することに成功した。さらに、SNOM/AFM装置と光プローブ探針をDNA観察用に改良・開発し、DNA全体の形状像および蛍光像を同時に取得すること、および1本鎖DNAと2本鎖DNAを明確に区別することに成功した。また、DNA上の特定塩基配列を標識した蛍光色素の位置を初めて計測すること、および標識された蛍光色素一分子を20nm程度の空間分解能で検出することにも成功した。
(基礎研究推進事業「ナノFISH法の開発」(平成11年〜14年)成果)
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特許等知的財産関連の状況 |
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取得済み |
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研究開発の段階 |
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基礎研究 |
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その他アピール点 |
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本研究の成果を元に、SNOM/AFMやAFM(原子間力顕微鏡)を用いた新たな遺伝子の直接解析技術を、独立行政法人農業生物資源研究所と共同で平成15年から開発中である。(基礎研究推進事業「SPMダイレクトゲノム解析法の開発」(平成15年〜19年、予定) |
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