アグリビジネス創出フェア2004
2004.10.14ステージA
A-11
14:15〜14:30
骨付き生ハム製造とその諸性質

所属 帯広畜産大学 畜産科学科
発表者 三上 正幸
【キーワード】
骨付き生ハム/非加熱食肉製品/食肉製品

【内容】

「生ハム」と言う食肉製品の定義は、日本農林規格や食品衛生法に基づく食肉製品の規格基準にはないが、一般に使われ、食べられている。我国では豚ロース肉を用い短期間に製造されるが、ヨーロッパでは古くから製造されている。日本語による製造マニュアルなどはないので、極僅かしか製造されていない。そこで本来の骨付き生ハムの製造を行い、そのデーターを得るために実験を行なっている。
原料豚肉は脂肪のついた体重の大きなものが良く、皮下脂肪の厚いものを使用する。塩漬は気温が10℃以下になる頃から始める。また、塩は並塩や岩塩などの不純物の多いものを用いると塩角がとれやすい。塩漬期間は1kg当たり1日で、11〜13日間である。除塩・乾燥後は別室で湿度70〜80%で2.5 〜3ケ月行ない、洗浄・乾燥に移る。脂肪の塗布は4〜5ケ月目に行なう。これは赤肉の露出しているところに行ない、水分の蒸発は緩慢となり、内部では水分と塩分が時間をかけて平衡化され、均一となる。生ハムの乾燥・熟成は、表面の観察と熟成庫内の温度・湿度を管理し、換気等にも注意しながら、1年、1.5年、更に2年まで行う。
製品の細菌数は表面では0または30以下で非常に少ない。内部の細菌数もほとんど0である。タンパク質の分解によるペプチドおよび遊離アミノ酸量は熟成時間と共に増加し、これらの酵素は2年を経てもなお活性が認められた。
特許等知的財産関連の状況
研究開発の段階 開発研究
その他アピール点 これから本格的な骨付き生ハムの製造に興味のある方には相談にのっています。
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