アグリビジネス創出フェア2004
2004.10.14ステージA
A-4
11:45〜12:00
低グルテリン、低アミロース米品種「LGCソフト」の開発

所属 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構
近畿中国四国農業研究センター
発表者 春原 嘉弘
【キーワード】
低グルテリン米/良食味/慢性腎不全/低蛋白質食事療法

【内容】

米のタンパク質のうち易消化性のグルテリンを低下させ、難消化性のプロラミンを増やした低グルテリン米品種が近年開発されている。低グルテリン米は、タンパク質組成から推定すると一般の米に比べて2〜3割易消化性のタンパク質含量が少ないと考えられるが、低グルテリン米品種としてはじめて育成された「エルジーシー1」において、慢性腎不全患者を対象とした臨床試験が実施され、慢性腎不全の病態食として有効であることが報告されている。長期にわたる食事療法をより効果的に継続していくためには食味の向上が不可欠であり、低アミロース形質を付加して良食味の低グルテリン米品種「LGCソフト」を育成した。米の総タンパク質含量を高めない栽培法や高度搗精法などと組み合わせて低タンパク質食事療法に利用しやすい米を提供していくことが望まれており、本品種はその素材として利用が期待される。また、低グルテリン米を用いた新たな用途開発も期待される。
特許等知的財産関連の状況 種苗法上の品種登録申請中
研究開発の段階 開発研究
その他アピール点 病態食などの目的で患者への効果を表示して販売する場合には特別用途食品表示許可を得る必要がある。精米技術や食品加工技術などを駆使した食事療法に利用しやすい製品の開発とともに、低グルテリン特性を用いた新たな用途開発も期待したい。
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