|
11：30〜11：45 |
クッキングトマト にたきこま
| 所属 | ： |
（独）農業・生物系特定産業技術研究機構
東北農業研究センター野菜花き育種研究室 |
| 発表者 | ： |
由比 進 |
|
【キーワード】
クッキングトマト ／ 加熱調理
【内容】
日本で多く流通しているトマトは、生で食べることを目的にした商品である。品種開発もこの方向を目指してきたため、生食すると、甘味があってジューシーで、非常においしい。近年、トマトを加熱調理に用いる場面が増えているが、このような品種はトマトを加熱調理に使いたい人にとって、満足度の低いものであった。そこで、加熱調理した時に、色が鮮やかで、煮くずれしにくく、ソースにはとろみがあり、こくのある加熱調理専用のクッキングトマト品種「にたきこま」を開発した。一昨年、東京のホテルオークラにおいて開催されたブランド日本の試食会で「にたきこま」は好評を博し、ホテルのシェフからは、後日追加の注文をいただいたほどであった。また、トマトはフランス料理やイタリア料理など、おしゃれな場面だけのものと捉えられることが多いが、家庭で手軽に作れるピザやパスタはもちろん、中華や和食（味噌汁、焼きそば、炊き込みご飯など）にも利用されるようになってきている。この品種は、すでに種子が販売されていて、東北を中心に全国で栽培が始まっている。栽培が簡単で省力的な心止まり性品種であるため、生産価格も安く、これまでのトマトでは出せなかった味を狙う外食産業やレトルト食品などへの利用も、期待される。
|
| ■ |
特許等知的財産関連の状況 |
☞ |
品種登録 出願公表 |
| ■ |
研究開発の段階 |
☞ |
全国各地で、実用栽培中 |
|
|
